
「今年の新語2021」発表

第一部は、恒例の「三省堂 辞書を編む人が選ぶ 今年の新語2021」選考発表会。大賞は、リラックスして心地よい様子を表す「チルい」。2位に「○○ガチャ」、3位に「マリトッツォ」が選ばれた。
発売直前の「三国」第8版を先取り
第二部の国語辞典ナイトは、刊行を間近に控えた『三省堂国語辞典』第8版、通称「三国」を徹底的に掘り下げる特集。「『三省堂国語辞典』スペシャル~『サンコク』ってそもそも何!?~」と題して、12月17日の第8版刊行を控え、西村まさゆき、見坊行徳、稲川智樹が、編集委員の飯間浩明その人を前に、三国の特徴や気になる点を取り上げた。
西村まさゆきは、「シン・サンコク」と題して、6年前にマンガ雑誌から採集したことばが第8版に載ったのかを検証。当時問題となった「賞金首」が新項目としてめでたく採用されていたほか、「行きたかったすぎる」のような変わった「すぎる」の用法も新たに言及されていることが判明。現実にあらわれた用法が辞書に入り、説明されている様子が紹介された。

見坊行徳の発表は「サンコク六十年余の歴史~その摸倣と創意と~」。初版以来の歴史をたどりながら、「三国」が身近な語を積極的に拾ってきたと紹介。初代編集主幹・見坊豪紀の「ことばのドーナツ現象」を取り上げ、日常生活で使われながら従来の辞書から抜け落ちていたことばを観察する姿勢が強みだと論じた。

一方、稲川智樹は「徹底追及!これでいいのか三省堂国語辞典」として「語釈がシンプルすぎるのでは?」と問題提起。「学習」「迫る」「復讐」などを例に、簡潔さが売りとはいえ説明不足な場合があるのではないかと追及した。飯間浩明からは、第8版で実際に語釈を増量した例などが示された。
新旧「三国」の違いを味わった一夜の最後には、第9版が発売されたらまたイベントで取り上げようという話も。実際に、次の第16回では第8版へのさらなる総ツッコミが繰り広げられることになる。